オリジナルパーカー製作における印刷方法の種類と特徴
自分の好きな絵柄をプリントしてオリジナルパーカーを作る場合、印刷の方法にもいくつかの種類があります。
例えば、自分の名前を黒1色でプリントしたオリジナルパーカーを作る場合、1枚だけ作るのであればインクジェット印刷でプリントすれば良いですが、30枚注文するのであれば、シルクスクリーン印刷にした方がコスト的には数万円も安くなります。
このように印刷するイラストのデザインや注文するパーカーの枚数によって、最適な印刷方法は異なりますので、それぞれのメリット・デメリットをきちんと把握して、ベストな選択ができるようにしましょう。
オリジナルプリントパーカーを作るときの印刷の種類
写真をプリントしたオリジナルパーカーを作るなら「インクジェット印刷」
インクジェット印刷は写真やグラデーションのようなフルカラーの画像を印刷するのに最適な印刷方法です。
シルクスクリーンと違って製版が不要なため、印刷する色の数が増えても印刷料金は変わりません。
黒など濃色のパーカーに印刷する場合は、一度下地にホワイトで印刷してその上からカラーデザインを印刷するため、淡色のパーカーよりも若干価格が高くなります。
作成枚数が多いほど低コストで作れる「シルクスクリーン印刷」
シルクスクリーン印刷は1色毎に印刷版を作成し、生地にインクを刷り込む方法で、Tシャツやパーカーなどのアパレル製品にプリントする際に最もよく使われる印刷方法です。
単色の印刷をするのに適した印刷方法であり、プリント代の他に版代が必要となるのが他の印刷方法と大きく違うところです。
版は1色毎に作る必要があるため、注文数が少ない時はインクジェット等に比べて割高になってしまいますが、注文枚数が増えれば増えるほど1枚あたりの価格が下がります。
印刷会社にもよりますが、20〜30枚以上注文するのであれば、インクジェット印刷よりもシルクスクリーン印刷の方が低コストで作成することができます。
1枚からでも安い価格で注文できる「カッティング圧着」
カラーシートをデザインの形に切り抜いて、それをパーカー生地に熱で圧着させる方法です。こちらもインクジェット同様、版代が不要なので、1枚からでも低価格で注文することができます。特に背番号や名前など1枚1枚に違うデザインをプリントしたい場合に適しています。ややコストは上がりますが、専用シートにデザインをプリントしてから切り抜くフルカラーカッティングもあります。
印刷とは違ったプレミアムな質感で作れる「刺繍」
パーカーの生地に直接刺繍をする方法で、印刷とは違った独特の立体感、高級感があります。
名前などの文字やイラスト、ワンポイントのマークなどに適しており、刺繍のサイズが大きくなるほど価格も上がります。
1枚注文した場合でも10枚以上注文した場合でも作業コストは同じなので、1枚あたりの単価はそれほど大きく変わりません。
パーカーの印刷方法まとめ
インク ジェット |
シルク スクリーン |
カッティング 圧着 |
刺繍 | |
---|---|---|---|---|
印刷方法に適したデザイン | ||||
写真 | ◎ | × | ◯ | × |
単色ロゴ | △ | ◯ | ◯ | ◯ |
カラーイラスト | ◯ | ◯ | ◯ | × |
グラデーション | ◯ | × | × | × |
金・銀・ラメ | × | ◯ ※1 | ◯ ※1 | × |
蓄光プリント | × | ◯ ※1 | ◯ ※1 | × |
用途別 | ||||
1枚だけ作る | ◯ | × | ◯ | ◯ |
20枚以上作る | ◯ | ◎ | ◯ | ◯ |
※1 印刷会社によって対応の可否が異なります。
デザインを印刷する位置
オリジナルパーカーにデザインをプリントする際、どんな印刷方法で印刷するかということも大事ですが、どの位置に印刷するかということも重要です。印刷する位置や範囲によって費用も大きく変わってくるので、きちんと理解しておきましょう。
はじめてのオリジナルパーカーに最適なワンポイント印刷
胸や腕に10×10cmくらいの小さなプリント入れるタイプです。さりげなくオリジナル感が出せるので普段着としても着れますし、低コストでプリントできるので初心者にもおすすめです。
フードに印刷すればちょっと変わったオリジナルパーカーに
パーカーのフード部分に印刷したタイプです。印刷面がフラットではないためプリントするのが難しく、対応しているサービスは多くありません。注文にイラストレータが必要となりますが、graphicで作ることができます。
デザインを積極的に主張するならフロントに印刷
フロント(胸の部分)に大きくプリントするタイプです。自社ブランドのオリジナルアパレルや、バンドのオリジナルパーカーとして作る場合など、製作者のブランドを前面に押し出したオリジナルパーカーを作りたいときにおすすめです。フーデッドパーカーの場合は問題ありませんが、ジップアップパーカーの場合は途中で途切れることになるので適しません。
イラストを大きく印刷したいならバックプリント
バック(背中部分)に大きくプリントするタイプです。面積が一番広いので、大きくプリントしたい場合には最適です。前面は胸にワンポイントを入れて、バックに大きくデザインを入れるといった具合に組み合わせて印刷されることも多いようです。
自分で印刷してみよう!オリジナルパーカーを自作する方法
オリジナルパーカーを作るときは印刷会社やプリントサービスを利用する方法以外に自分で印刷するという方法もあります。ここでは簡単な方法を二つ紹介します。
アイロンプリントで自作パーカーを作る
自作プリントの方法として最も簡単なのは、家庭用のプリンタを使ってアイロンプリントペーパーにデザインを印刷し、アイロンでパーカーに転写する方法です。インクジェットプリンタさえあれば、1000円以下で気軽に初められるので、まずはこの方法で作ってみて、よりクオリティの高いものを作りたいと思ったらプリントサービスに注文する、というのもひとつの方法だと思います。
シルクスクリーンキットで自作パーカーを作る
こちらは自宅でシルクスクリーン印刷ができるキットです。初心者でも簡単にシルク印刷のオリジナルパーカーが作れるので、家族や友人と一緒に楽しく作業できます。前述のアイロンプリントよりも、ハンドメイド感のある仕上がりにしたい場合はこちらがおすすめです。
印刷会社に自前のパーカーを持ち込みできる?
オリジナルデザインを印刷したパーカーを作る場合、印刷会社やプリントサービス会社が用意している無地パーカーに印刷するのが一般的ですが、「自分で持っているパーカーに印刷して欲しい」という場合は、持ち込み印刷に対応しているサービスに注文します。
近くに持ち込み可能な印刷会社があれば、直接訪問すれば良いのですが、そうでない場合はプラスワンなどの持ち込み印刷に対応したサービスに問い合わせをし、サンプルを送るなどして印刷可能かどうか確認するのが良いでしょう。